ひぐらしのなく頃に業の感想/考察
「ひぐらしのなく頃」にといえば、
感想や考察を書いたり聞いたりするのが醍醐味だと思います。
残念ながら前作の時は私自身が幼く、感想を持ったり考察するに至らず、
ストーリーの楽しさに純粋に触れていました。
それから時間が経ち、幸運なことに今リアルタイムで感想/考察できる
という機会に恵まれたので、
記念に、思い出に感想/考察を残しておこうと思う。
「ひぐらしのなく頃に」と「うみねこのなく頃に」
作者の作品で「ひぐらしのなく頃に」の後に発表された
「うみねこのなく頃に」というのがあります。
どちらかというとそちらの方が私はファンなのですが、
その作品では「愛がなければ見えない」
「ミステリーは解いてほしい/理解してほしいと思って書かれていて、
読者に解決のヒントは提示されている」
「その作品世界のルール規則を守れば無限のストーリーを紡ぐことができる」
というのが印象的でした。
つまりは物事の解釈は自由であるが、相手の立場を思いやることで見えることがある。相手を理解しないと正しく物事を解釈できない。
例えば表面的にはひどい言葉を発していても、
相手が虫の居所が悪くて、本心とは違うことを言ってしまっているとか。
ミステリーは一見、作者が読者をあっと言わせるための作品と思ってしまうが、
作者と読者の信頼で成り立っていて、ともに作っていくものであるということ。
また作品内のルール規則を見出し、押さえることができれば
多数のストーリーの創造と解釈を行うことができる。
前作の「ひぐらしのなく頃に解」では
ルールXYZといった作品世界のルール規則を見出していました。
「うみねこのなく頃に」で作者が示した作品へのメッセージを後追いで踏まえれば、
「ひぐらしのなく頃に」は、作者が示した祭囃子編だけが正解だけでなく、
読者独自のハッピー/バッドエンドを描くことができたし、
それを楽しむのが大事なのでしょう。
私はハッピーエンドが好みですので、
「ひぐらしのなく頃に業」を解釈してハッピーエンドで考えたいです。
どうしたら梨花と沙都子が和解できるか
どちらも意志が強いので相容れるハッピーエンドを導くのはかなり難しい。
梨花は雛見沢から出てみて、沙都子と新しい世界に触れる夢をかなえる。
沙都子は梨花の夢にもし乗れるなら乗って、仲良く楽しい日々を送りたい。
それらは両立できないものなんだろうか。
現状のストーリー展開だと沙都子が梨花の夢を諦めさせるか、
梨花が耐えるかのどちらかという結果が「ひぐらしのなく頃に卒」で
示されるのではと思ってしまいますが、
両立させるストーリーがあっていいし、
それを導くのがゴールになる可能性もあります。
沙都子が~編にて、梨花に対して夢を諦めさせるために
心を折るようなストーリーを展開させてます。
ただ梨花が心を完全に折って希望をなくしてしまうと
仲良く楽しい日々を送ることができないことに沙都子が気付いているのであれば、
各~編にて仲良く楽しい日々を送りたいというメッセージを込めているはず。
それに梨花が気づき、沙都子をもう一度納得させることができれば、
聖ルチーア学園に戻るルートでもハッピーエンドは描けるはずです。
魅音からの部活メンバー招集通知を受けて集まった時、
部活メンバーそれぞれが普段バラバラでも集まれば
仲良く楽しめることが示されているので、
もし聖ルチーア学園に戻らなくても、
別の新しい世界、境地に沙都子と迎えることができるはず。
梨花は聖ルチーア学園、沙都子は興宮の学校に行くのもできますね。
もともとのきっかけであった郷壊し編の聖ルチーア学園ルートでも、
梨花と沙都子がそれぞれお互いの立場を思いやることができて、
理解できていれば誤解せず、少々虫の居所が悪くても、お互い罵ったり、
裏切られたと思うことはなかったのかもしれません。
そういう意味でいうと2人の成長物語なんですかね。
和解案を自分の中で考えてから、感想/考察続き書く予定。